PAGE TOP

Hot Topics

Hot Topics

放射性医薬品過量投与事故調査委員会報告書について(共同声明)

平成26年4月7日

放射性医薬品過量投与事故調査委員会報告書について(共同声明)

日本核医学会 理事長 井上登美夫
日本核医学技術学会 理事長 渡邉浩

平成26年3月30日、甲府市立甲府病院における放射性医薬品過量投与事故調査委員会(以下、事故調査委員会)より報告書(以下、報告書)が公開され、甲府市立甲府病院で発生した放射性医薬品過量投与事故の背景、原因ならびに関係学会への提言等がまとめられました。これを受けて、事故の公開後、核医学検査を専門領域とする日本核医学会ならびに日本核医学技術学会(以下、本学会)としてこれまでに取り組んできた活動や今後の対応方針を患者さんとその家族だけでなく社会全体に向けて発信することが関係学会の責務と考え以下の共同声明を出すことといたしました。

  1. 核医学を冠する本学会は、今回の放射性医薬品過量投与事故を大変遺憾に思っていることを改めて表明いたします。また、本学会は事故調査委員会に委員を派遣し、事故の真相究明に協力してきました。
  2. 事故調査報告書にまとめられた放射性医薬品過量投与事故の背景や原因を詳細に検討し、核医学診療の健全な発展に繋げていくことが本学会の責務と考えております。
  3. 事故の公開後、小児核医学検査適正施行のコンセンサスガイドラインの作成に着手し、平成25年3月13日に第1部を公開するとともにこれまでに第2部と第3部を公開し、放射性医薬品の投与量の最適化(低減)を中心に小児核医学検査の適正施行の普及、徹底に努めてまいりました。
  4. 小児核医学検査適正施行のコンセンサスガイドラインに沿った核医学検査を行うために、また、更なる放射性医薬品の投与量の最適化のために関係学会とも協力して検査法の研究に取り組みたいと考えております。
  5. 本学会は事故調査報告書の関係学会への提言(本事案の周知と再発予防策の呼びかけ、放射線診療従事者に対する医療放射線防護の教育の徹底、複数学会共同の安全指針の提案または日本核医学会の核医学診療事故防止指針の見直しと改訂、核医学診療における医療安全教育プログラムの強化、核医学診療に関する施設基準の検討)を真摯に受け止め、小児を含めた核医学検査全体の質の向上と安全の担保に今まで以上に努めますことを重ねて申し上げます。

参照

以上