Japanese
Title座長のまとめ SPECT
Subtitle第30回 日本核医学会総会座長のまとめ
Authors油井信春
Authors(kana)
Organization
Journal核医学
Volume28
Number5
Page553-553
Year/Month1991/5
Article報告
Publisher日本核医学会
Abstract(544-548) このセッションはSPECTの基本に関わる問題の発表で5題のみであったが活発な討論があった. ガンマカメラ回転型のSPECTは3検出器型が出現して従来から有った4検出型とともに間違いなく空間分解能が1ランク上って画像ではPETに遜色がない状態に達した. 3検出器型装置の基本性能とともに経時変化, メインテナンスの問題が呈示されたが(544)勝れた装置もその性能をいかに保持するかということが, これから重要な課題となると思われる. 吸収補正を含んだアルゴリズムが2題(545, 546)示されたが545は吸収体を一様と仮定したものであり, 546実際の投影データを利用するものであるが吸収補正が確実に行われないと定量性においてSPECTがPETにどうしても及ばない面が有るだけにさらに多くの研究と開発を望みたい. そして日常的に臨床データが得られるような実用性のある方法が早く得られることを望みたい. 最後の2題(547, 548)は散乱補正の方法についてで演者等は昨年に引き続いての発表である. 散乱線という厄介な問題に取組み位置依存性の散乱線の占める変化を捕えて補正してSPECTを得るアイデアは興味深いが実際に散乱成分がどれだけ有るかを推測するのは容易ではないようだ. SPECTはここにきて高分解能が実現した. さらなる高分解能化を望まない者はいないが基本性能を知り常に最良の状態で検査することはメーカー, ユーザー両者の義務でもある. 今後メインテナンスはより重要なものとなろう. そして高分解能化すればするほど定量解析への要求は強くなるだろう. 吸収補正, 散乱補正は現実に要求される避けて通れないものとなってきた. 会場では問題に対する熱心な聴衆の関心を強く感じた.
Practice臨床医学:一般
Keywords