Japanese
Title座長のまとめ インビトロ
Subtitle第30回 日本核医学会総会座長のまとめ
Authors高坂唯子
Authors(kana)
Organization
Journal核医学
Volume28
Number5
Page548-548
Year/Month1991/5
Article報告
Publisher日本核医学会
Abstract(225-230) 225席:村上ら, 226席:大塚らは最近開発されたIRMAによる血漿中レニン濃度の直接測定キットの検討成績について報告した. 特に基質量の変化する疾患では従来の活性測定法にくらべより正確な情報が得られたとしている. このようにレニンの直接測定が簡単にかつ正確に行えるようになったことの臨床的意議は極めて大きいといえよう. 227席:毛呂らは血中2-5A合成酵素活性とIFN-α, γ産生能との関係について検討し, α-INFとの間に相関を認めたと報告している. 2-5A活性値がウイルス疾患で高値を示すという報告のうらづけともなる興味ある結果である. 228席:荒井らは小児の髄膜炎で2-5A活性とネオプテリンを測定し, 2-5A活性は無菌性, 化膿性で有意差がなかったのに対し, ネオプテリンでは化膿性で有意な高値を示したと述べている. 2-5A活性とα-INFに相関が認められたということと, ネオプテリンがγ-INFによって活性化されたマクロファージーなどによって産生されることより, ウイルス性疾患には2-5A活性が細菌性疾患にはネオプテリンの測定が有効であることになる. 229席:計屋らはATL疾患とチミジンキナーゼ(TK), 各種腫瘍マーカーとの関係について検討した結果を報告した. TKは血液性, リンパ性悪性疾患の診断の指標に用いられている. ATL疾患と他の腫瘍マーカーとの相関はLDHを除くとほとんどなく, また他の血液性悪性疾患以外でのTK値はそれほど高いものではなかった. 230席:加藤らは癌性の胸水, 腹水でのSLX値を測定し腹水で悪性と良性の差が顕著であったとしている. 悪性疾患ではしばしば血清以外の試料の測定依頼が多い割に, それらのデータの解釈の基準になる資料が少なく, このような結果が示されることは大変参考になる.
Practice臨床医学:一般
Keywords