Abstract | (182-186) このセッションはPET装置に関する5演題から成り, それぞれの発表に対して活発な討論が行われた. 182席で遠藤 (放医研) らは全身用装置PCT-3600Wの物理的性能を評価した. 本装置は感度を犠牲にせず空間分解能の向上をはかった点に特徴があり, 検出器リング中心での空間分解能は4.5mm半値幅で, 20cm径ファントムに対し30kcps/μCi/ml (リング内) の感度を得ている. 183席で野原 (放医研) らは脳研究用の高解像力装置SHR-1200の基本性能を報告した. 本装置は特別に開発した4連の小型光電子増倍管を使用して体軸方向にも高解像力を達成している. 空間分解能は断層面内3.5mm半値幅, 体軸方向5.7mm半値幅 (リング内) である. 感度は9.5kcps/μCi/ml (リング内) である. また, 同装置について184席で福田 (放医研) らは臨床的評価を報告した. 11C-受容体リガンド, 13NH3, 18FDGによる脳画像について, 分解能, 絵素当たりの計数値, 画質等を検討し, 11C-N-メチルスピペロンで尾状核頭部と被殻の明瞭な分離画像を示すとともに, 高分解能, 低感度装置の目的別使用の必要性を述べた. |