Abstract | (142-148) (142〜145) は99mTc標識薬剤, (146, 147) は123I標識薬剤, (148) は111In標識薬剤についての報告であった. (142) は99Mo-99mTcジェネレータより溶出される99mTc溶離液 (99mTc04-) の比放射能が, 計算値の約1/2程度まで低下することがあるとの報告であり, その原因はカラム充填時に含まれる不純物にあるらしいことが示された. (143) は99mTc標識キットにおける還元剤Sn2+に関する発表で, アミノホスフォン酸基を有するキレート樹脂をSn2+担体として用いる方法が報告された. この方法を用いて99mTc-DTPAを調製した場合, Sn2+は加水分解および酸化の影響をうけにくく, その結果効率良く99mTc標識化が進行することが認められた. キット化への応用という観点から今後の検討が期待される. (144) は99mTc標識二官能性キレートのキレート部位としての底分子量ジアミンジチオール (DADT) 型配位子の合成とその99mTc標識化に関する検討であった. このような低分子量で中性の99mTc標識体の検討は現在国内外で盛んに行われており, 二官能性キレートのみならず脳, 心筋診断薬への応用性から今後の発展が期待される. |