Japanese
Title座長のまとめ シンポジウム I 心筋シンチグラフィの現状と臨床へのフィードバック
Subtitle第29回 日本核医学会総会座長のまとめ
Authors西村恒彦1, 米倉義晴2
Authors(kana)
Organization1国立循環器病センター放射線診療部, 2京都大学医学部核医学科
Journal核医学
Volume27
Number5
Page516-516
Year/Month1990/5
Article報告
Publisher日本核医学会
Abstract本シンポジウムでは現時点でタリウム心筋シンチグラフィがどのように使われ, かつ日常診療にフィードバックされているかをテーマ別に各演者の先生方にお話していただき, 最後に西村, 米倉の方から, SPECT, PETの展開につき述べた. 第1の主題は心筋虚血の検出であり, 村田先生 (虎の門) はタリウム定量診断においてWashoutとともに視覚的判定の併用が必要なことを, 成田先生 (住友) は運動負荷に加え, 高齢者ではdipyridamole負荷の有用性と両者のメカニズムの差異について, 今井先生 (日大・二内) は無症候性虚血における負荷タリウムスキャンの有用性につき, 山辺先生 (神大・一内) は冠微小循環障害につき, 肥大型, 拡張型心筋症を例にとりタリウムスキャンの有用性をおのおの述べられた. 第2の主題は心筋Viabilityの評価であり, 大和田先生 (福島医大・一内) は, 負荷時再分布に加え, 安静時追加の有用性につき玉木先生 (京大・核) はPETからみてFDGとタリウムの対比を, 森下先生 (東邦大・一内) はPTCA, CABG, の適応, フォローアップにおける再分布の有用性につき, 植原先生 (国循セン・放) は急性期における心布Viabilityの判定における安静時再分布の有用性につき, おのおの述べられた. 最後に, 西村 (国循セン・放) はSPECTの, 米倉 (京大・核) はPETの今後の展開について述べた. 心筋シンチグラフィは現時点で日常診断に十分フィードバックされており, また今後SPECTを用いた心筋壊死, 代謝, 交換神経機能の画像化やPETとジェネレータ機能を用いたサイクロトンなしで日常診療への還元もそう遠くはないことを確認した. タリウム心筋シンチグラフィの総括とともに, これから放 (核) 部門や循環器部門が協力し, 日常診療の積み重ねから診断基準を作成し, 最適な臨床へのフィードバックがなされることを確認した意味で有意義なシンポジウムであった.
Practice臨床医学:一般
Keywords