Abstract | (572-576)本セッションでは, データ処理の演題が5題発表された. 527:村山(放医研)らは, 高速ECT画像再構成法として共役傾斜型最小二乗近似(CONGR)法を現実のECTに応用するため, 重み付きCONGRW法を開発した. 統計雑音を含む数値ファントムに対し, 3〜4回の逐次近似でフィルター型逐次近似再構成(FIRA)法と同程度の再構成誤差に到達することを示した. 今後, 吸収体を考慮したより臨床に近い数値ファントムでの結果を期待したい. 573:夏住(関西医大)らはAnger型カメラ用にlevophase background処理プログラムを開発し, より正確な心駆出率, 左室容積測定が可能になることを報告した. 心機能の最大収縮速度, 最大拡張速度等の他のパラメータの算出精度も検討すれば, より応用範囲が広まると思われる. 574:小島(金沢大)らは画像処理評価のためにコンピュータ支援プログラムの開発を行い, 画像処理とその評価をCRT画面上で対話形式で進めるシステムを報告した. ROC解析等が簡単に行えるので, SPECTの画像処理についてはその条件だけでなく, データ収集条件をも選択できればより有用なマンマシンシステムに発展すると思われる. 575:大家(日立メディコ)らは立体表示プログラムの高速化を図り, 64スライスの断層像の投影から, 1秒の処理速度で表示可能とした. 投影方向や断面の変更もリアルタイムで行えるので臨床上, 大変有効と思われる. 576:渡辺(東大)らはパソコン上でMRI画像のデータから, 脳全体の横断, 矢状, 冠状断面を数mm間隔で再構成した. これから, 任意の断面を高速に表示できるので電子アトラスとして利用できると報告している. 教育用としての利用価値とともに, 動きを加えて, 手術のシミュレーションにプログラムを発展するのが期待される. |