Abstract | (484-490)本セッションではSPECTに関する基礎的演題が7題発表された. 各演題はそれぞれ性質の異なるものであった. 各演題の概要について述べる. 演題484:佐藤ら(島津製作所:発表者は田中)は頭部専用リング型SPECT装置のターボファンコリメータを連続回転する方法により最短時間5秒のデータ収集が可能になったと報告し, SPECTによる高精度ダイナミック測定の可能性を示した. 演題485:棚田ら(愛媛大)は頭部専用多検出器形SPECT装置について, 定量性評価のための基礎実験および臨床応用を試みた結果について報告した. 演題486:立花ら(兵庫医大)はSPECT像の均一性補正について核種別に検討を行い, エネルギーと均一性補正用データは使用核種ごとに用意する必要性を示した. 演題487:前田ら(保健衛生大・他)は動態SPECT時におけるactivityの時間的変動による影響について検討を行った. その結果, 投影データ収集中に30%以上のactivityの変動があれば画像歪を生じ, 定量性に影響を与えると述べている. 演題488:間宮ら(埼玉医大総合医療センター)はSPECTのデータ収集法として360度回転法と矢状面180度回転法の比較を行い, 両者は同等の性能であったと報告した. 演題489:大西ら(滋賀医大・他)はSPECT画像作成時の最適フィルターについて検討を行い, 脳血流イメージングの定量評価は, 固定フィルターに比較し15%の差を生じると報告し, 最適フィルターの必要性を述べた. 演題490:尾上ら(兵庫医大)はSPECT像の三次元表示の有用性と表示の際の閾値, 陰影係数等のプログラム入力パラメータの検討結果を報告した. |