Abstract | (175-180)175〜180席の6席はいずれもI-131MIBGまたはAIBGの基礎的ならびに臨床データの報告である. この問題は今総会の特別講演の一つにミシガン大のCounsell, R. E. 先生の「副腎スキャン20年間の歴史」がとりあげられているように, 現在なお研究対象のさなかにあるテーマである. 武田ら(筑波大, 175席)はMIBGアナログであるI-125AIBG (4アミノ3ヨードベンチルアニジン)の生体内分布について, とくに心/肺集積比が2倍程度あるので心臓領域の臨床診断学としての可能性を示唆した. 176〜180席はI-131MIBGに関する報告である. 日下部ら(東女医, 180席)は昨年の本学会で初回投与(100 mCi)が行われた褐色細胞の全身転移症例に, さらに第2回の同治療が行われ, 初回投与から1年後もよくコントロールされた1症例の詳細な臨床報告例である. 176席から179席(正木ら・国立小児, 176席-塚本ら・北大核, 177席-村嶋ら・三重大, 178席-岩下ら・鹿大, 179席)はneural crest由来の腫瘍(褐色細胞腫, 神経芽細胞腫, 甲状腺髄様癌, カルチノイド腫瘍など)に対するI-131MIBGの陽性率に対して腫瘍の大きさ, ターンオバー, 腫瘍内あるいは血中カテコールアミン濃度, CT所見との対比で議論が交わされた. とくに塚本と村嶋先生との間にそれぞれの主張があり興味深かった. |