Abstract | 「I. 緒言」脳血流イメージ剤であるN-isopropyl-p-[123I]-iodoamphetamine(123I-IMP)はその開発時よりメラニン産生組織に集積することが知られている. そのため, 悪性黒色腫への応用が試みられ, 近年Wadaらはその描出に成功している. 今回, われわれは悪性黒色腫7例に123I-IMPシンチグラフィを施行し, 123I-IMPシンチグラフィの有用性および問題点について検討したので報告する. 「II. 対象および方法」対象は, 組織学的に確定診断がなされた悪性黒色腫7例である. これら症例の原発部は, 上顎洞2例, 足部2例, 踵部1例, 眼球部1例, 頬部1例であり, 転移巣は2例(肺1例, そ径リンパ節1例)にみられた. 123I-IMPシンチグラフィは以下の方法で行った. つまり, 123I-IMP 3mCiを静注後, 最短30分から最長48時間目まで経時的に, 低エネルギー用高分解能コリメータを装着したガンマカメラ(GAMMA VIEW-D, 日立)を使用して, 400-600kカウント/視野の収集条件にて全身像およびspot像を撮像した. |