Japanese
Title座長のまとめ 血液・末梢循環
Subtitle第27回 日本核医学会総会座長のまとめ
Authors村田啓
Authors(kana)
Organization
Journal核医学
Volume25
Number7
Page726-726
Year/Month1988/7
Article報告
Publisher日本核医学会
Abstract「 (498-503) 」 このセッションは主に血小板に関連したものであった. 第498席・上原 (阪大・中放) は, I-131標識fibronectinによる血栓検出について報告した. 家兎大動脈に作成した血栓病変と対照血管での集積比は48時間, 12.1, 72時間20.5, また病変/血液比もそれぞれ, 6.1, 7.4と高く血栓検出に有望であると結論した. 今後, In-血小板やGa-fibrinogenとの対比検討に期待する. 第499席・菅家 (福島医大・一内) の報告はモノクローナル抗血小板抗体 (64C5) に関するもので, I-125・64C5 PRP群, In-111・64C5 PRP群およびIn-111・64C5 PRPから血小板結合のない抗体を除いた群について, 肺動脈塞栓を作成したイヌの体内分布を検討した. 本法は今後, 血小板血栓検出の有力な武器になるものと思われる. 第500席・井坂 (阪大・中放) は頸動脈狭窄病変のあるCVDについて, In-血小板集積と血小板凝集能の対比から病変部に血小板集積を認めた例では末梢血の凝集能が低下する傾向にあることを報告した. 第501席・斎藤 (虎の門・放) はIn-血小板による血小板寿命測定に関して, 血小板結合の放射能を測定する従来の方法と, 全血中の放射能を測定する全血法による値の間に有意差がないことから, 簡略な全血法を提唱した. 第502席・井坂 (阪大・中放) は, 脳血管障害の治療において使用する抗血小板薬の種類によってIn-血小板の集積と血小板寿命, 凝集能の相互関係に差異のあることを報告した. 第503席, 松原 (八尾市立病院) は, 好酸球増多症における心筋障害の検出における核医学検査の有用性について述べた. 核医学検査による血小板血栓の検出は有用なものであるが, 臨床的には今一歩の感がある. 今後よりいっそうの精度の向上が期待される.
Practice臨床医学:一般
Keywords