Japanese
Title座長のまとめ 消化管
Subtitle第26回 日本核医学会総会座長のまとめ
Authors植松貞夫
Authors(kana)
Organization
Journal核医学
Volume24
Number5
Page608-609
Year/Month1987/5
Article報告
Publisher日本核医学会
Abstract(413-416) 演題413より416までの消化管に関する演題について検討すると, 413は99mTcO4を用いて食道静脈瘤の離断術ないし内視鏡的硬化療法を行ったあとの食道胃の機能を検討したもので, 治療群ではともに通過時間の遅延が認められ, この原因としては下部食道の嚥下波の平坦化や圧の低下, 逆流等が考えられるとの報告である. 414は薬剤の胃腸管内動態を調べる目的で131I不溶性コーティング錠剤を用いて胃排出時間, 小腸通過時間, 大腸到達時間を測定すると, 回腸末端到達時間は4〜5時間であったとの結果である. 415は胃全摘後の再建術式となるIleocolon interposition, Esophagojejunoanastomosis等の排出能を調べる目的で99mTC-DTPAを用いてBI, BII法等と比較して検討すると, Ileocolonの代用胃としての機能として有意義なものであった. 416は下部消化管出血例に対して99mTc RBC Scanを行い, 出血の有無の診断に応用したもので, 急性期に行うと陽性例の発見率が高い. しかし, 出血の有無の診断と, さらにもうひとつの大切な要素となる出血部位の診断に関しては, 今後さらに検討する余地があろう. 消化管に対するRI診断は消化管の排出機能, 術後の機能, さらに消化管出血等に応用されているが, 今後は異常所見の認められた場合の対策, とくに消化管出血に際しては, 出血の有無と出血部位の同定というふたつの大切な診断項目を満足させることができるような検査方法を確立していく必要がある.
Practice臨床医学:一般
Keywords