Japanese
Title座長のまとめ 心プールSPECT
Subtitle第26回 日本核医学会総会座長のまとめ
Authors村田啓
Authors(kana)
Organization
Journal核医学
Volume24
Number5
Page593-593
Year/Month1987/5
Article報告
Publisher日本核医学会
Abstract(246-251) このセッションは左室壁運動の三次元的解析や左室容積算出を目的とした心プールSPECTに関するものであった. 246席(松下ら, 福井医大)はECGゲートSPECTで左室長軸にそった縦および横方向の断層像を作り, 心中心で2分したそれぞれ心室の半分を加算して位相解析を行っている. これにより中隔, 側壁, 前壁, 下壁の動きが観察でき, SPECT像の位相解析法として興味ある発想である. 247席(山下ら, 福井医大)もゲートSPECTを用いたもので, 左室体積重心から心室壁までの距離の変化から壁の動きを解析していた. 248席(町田ら, 埼玉医大医セ)はゲートSPECTの情報をBull's eyeと同様の極座標表示にして, 左室運動を三次元機能画像に対することを試みたものであった. 249席(望月ら, 県立今治病院)はSPECTのデータから左室容積を算出する上で, cut off level, カウント量, 容積の大きさ, EFなどの諸因子がどのような影響を及ぼすかについて検討したもので, cut off levelの決定に最も慎重でならねばならないと結論した. 250席(藤原ら, 県立今治病院)はSPECTの左室全断面を加算して, 拡張末期容積, 収縮末期容積, 駆出分画を算出し従来のMUGA法やLVGによる値と比較して良好な結果を得た. 251席(栗原ら, 住友病院)はこれまでの5題と異なり非同期SPECTによるものである. Non-gate SPECTのデータからの左室容積測定を試みているが, エコーやLVGによる値とよく一致したという. 心プールSPECTは心室運動の立体的解析や容積の算出をする上で有用なものである. しかし, 現時点ではデータ収集に長時間を要し, したがって運動負荷時の情報を得ることが困難である欠点をもつ. 克服すべき今後に残された問題であろう.
Practice臨床医学:一般
Keywords