Japanese
Title座長のまとめ 生物・吸収線量
Subtitle第26回 日本核医学会総会座長のまとめ
Authors三枝健二
Authors(kana)
Organization
Journal核医学
Volume24
Number5
Page576-576
Year/Month1987/5
Article報告
Publisher日本核医学会
Abstract(30-33) このセッションでは生物に関するもの1, 施設管理に関するもの1, および被曝に関するもの2, の計4演題が発表されたが, 相互に関連のある内容のものはなかった. [30] 天野ら(金大医短)は, RI注入励起X線法を用いての生体内安定重元素の測定について, 今回は主として励起線源に99mTcを使用した場合の生体内に存在するPt, Hg, Pbの定量測定の可能性について, 基礎的検討結果が報告された. まだモデル実験の段階で生体に応用するまでには至らないが, 今後の研究に期待したい. [31] 石原ら(群大放)は院内サイクロトロンが設置されて現在に至る約3年間におけるサイクロトロン施設の放射線管理状況について報告された. これまでの生産核種は主として15Oで, 11C, 18Fは試験的製造の段階にある. 現在まで約450例の検査を施行しているが, この間に作業従事者および患者での異常な被曝は認められていないということであった. [32] 宮崎ら(公立能登RI)はRI試薬の調製あるいは注射器への充填等, RI取扱い作業時の手指被曝軽減の目的で試作した簡易形RI試薬調製器について報告された. 本試作器は外形6×8×32 cm, 重量1.4 kgの鉛ガラス付鉛製箱で, 内部に注射器, バイアル等がセットされている. 手動式であるが, 漏洩線量は従来の鉛筒形注射器シールドに比べ鉛ガラス部で1/20〜1/100であり, かつ安価に製作できるという. これらの作業に携る技師には有用な器具となりうる. [33] 蜂谷ら(秋田脳研)はポジトロンECTでの患者検査時に, RI作業に従事するStaffが受けた被曝線量について, 過去3年半の結果を集計し, また, PET室内外の漏洩放射線の線量分布の実測値との比較から被曝線量軽減についての検討結果を報告した. Staffの中では検査中に採血にあたる医師の被曝が最も大きいということで, PET室内での作業従事者は放射線防護に特段の注意を払わねばならないということである.
Practice臨床医学:一般
Keywords