Japanese
Title甲状腺分化癌の131I治療法に関する臨床経験
Subtitle《ノート》
Authors池窪勝治*, 才木康彦*, 鄭新都*, 山口晴二*, 伊藤秀臣*, 日野恵*, 石原隆*, 早稲田則雄**, 森徹***
Authors(kana)
Organization*神戸市立中央市民病院核医学科, **内科, ***京都大学医学部第二内科
Journal核医学
Volume23
Number11
Page1625-1632
Year/Month1986/11
Article報告
Publisher日本核医学会
Abstract「I. 緒言」甲状腺分化癌の治療は外科的摘出が主体であり, 化学療法や外部放射線治療のみによる根治は期待しがたい. 遠隔転移巣の治療には甲状腺全摘術後の機能低下状態 (高TSH) において大量の131Iを投与し, 転移巣へ摂取させて治療する内部照射法が行われ, すでにその有用性については多くの報告がある. 本院では, 過去5年間に甲状腺分化癌158例の手術が施行され, このうち79例が全摘術をうけた. このうち39例と他病院で全摘をうけた6例の合計45例につき転移巣の検索のため131I全身スキャンおよび血中Tg濃度の測定を行い, 22例に131I治療 (29回) を行った. 以下これらの131I治療に関する臨床経験の成績につき検討し, 若干の知見を得たので報告する.「II. 対象と方法」対象は1981年3月から1986年3月までの5年間に甲状腺分化癌のため全摘術をうけた85例中転移が疑われ, 131I全身スキャンを行った45例である. 45例の内訳は胸部X線にて肺に異常を認めた10例, X線上骨破壊像のみられた3例, 全摘後頸部リンパ腺腫大をみた2例, 手術時に癌の残存した (残存癌) 6例, 術前に頸部リンパ腺腫大が著明であった6例および無症状ながら組織検査で濾胞腺癌のelementが認められた18例である.
Practice臨床医学:一般
Keywords131I therapy, Differentiated thyroid carcinoma.

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