Abstract | この度はからずも理事長に選出され, 今後2年間学会のお世話をさせて頂くこととなりました. 責任の重大さに身の引締まる思いであります. 歴代の名理事長の円滑な引継ぎにより順調に築き上げられてきた日本核医学会も, 昨年は徳島で第25回総会を盛会裡に終え, まさしく新しい四半世紀に入りました. CT, 超音波, ディジタルラジオグラフィ, NMRなど新しい画像診断モダリティの登場によって, インビボ核医学の役割りも転換期にさしかかっています. ポジトロンCTによる代謝イメージング, 受容体マッピングに象徴されるように, 科学技術的にはすでに大きく変貌を遂げました. 今後の課題はいかにしてこの技術をSPECTに移転し, 放射性医薬品の開発のみならずSPECT装置の改良普及によって, 裾野の広い普及発展をはかるかにあります. モノクローナル抗体の技術は腫瘍マーカーの発展と表裏一体の関係にあり, 今後インビトロはもちろんインビボ核医学にとっても最大の重要課題となることでしょう. 今年は第4回世界核医学会が南米ブエノスアイレスで開催されます. アブストラクト締切りも間近(1986年3月31日現地必着)ですが, 日本からもたくさんの演題が提出されることを願っています. 今秋の第26回日本核医学会総会は千葉大学有水昇教授, 明秋の第27回は長崎大学長滝重信教授を会長として開催が予定されています. この両会長を補佐して2年間, 円滑に会の運営を行うとともに, 後から続く若い核医学者をエンカレッジできる核医学会にしたいと存じます. 会員の皆様のご支援とご協力を切にお願い申上げます. |