Abstract | (392-396)本セッションにおいて67Gaの腫瘍集積に関する5題の報告がなされた. (392)新田(第一RI研)らは, テレピン油注入により誘起された炎症性腫瘍病巣への67Gaの集積を経時的なオートラジオグラムと組織染色から検討し, 好中球やマクロファージの位置に67Gaの集積が多く認められることを報告した. (393)佐々木(帝京大薬)らは, 生体内で67Gaが結合しているものの一つとしてヘパランスルフェートを提唱しており, これら酸性ムコ多糖類が生体内ではさらにタンパクと結合していることから, in vivoで, タンパク結合ヘパランスルフェートの67Ga結合性を生化学的手法を用いて検討し, 67Gaの放射能ピークと硫酸化酸性ムコ多糖プロテオグリカンの指標として用いた35Sのピークとの一致から, 酸性ムコ多糖の一つであるヘパランスルフェートと67Gaの結合性を再度裏づけている. (394)鈴木(東北薬大)らは, 67Gaと細胞の結合性に及ぼすpHならびにクエン酸濃度の影響について, in vitroの系を用いて検討を行い, pHおよびクエン酸濃度の変化による細胞への67Gaの結合性の変化は, 細胞側よりもむしろ溶液中での67Gaの化学形に依存することを示唆した. |