Authors | 神原啓文, 鈴木豊, 立木楷, 筆本由幸, 森下健, 分校久志, 村田啓, 小塚隆弘, 斉藤宗靖, 前田和美, 石井靖, 廣江道昭, 足立晴彦, 大鈴文孝, 栗原正, 浅原朗, 古舘正従, 瀬戸光, 外山比南子, 成田啓充, 杉下靖郎, 中野赳, 宮本篤, 後藤紘司, 兼本成斌, 木之下正彦, 高橋恒男, 野呂忠慈, 藤井忠重, 加藤政孝, 近藤武, 多田明 |
Abstract | (113-117)冠動脈疾患の診断およびその重症度の判定に201Tl心筋シンチグラフィーが繁用されているが, 本セッションではその定量化とdelayed imagingを用いたwashout rateの評価を行いその成績を検討している. Planarシンチを用いた運動負荷imagingのみによる冠動脈病変の判定には限界があり, とくに回旋枝病変の同定および3枝病変を3枝として診断することに困難があった. 本間らはこの点について胸痛, ST変化および負荷シンチを対比し, シンチの診断率が最も高く, 1枝病変の場合にはwash rate(WR)は重症狭窄例ほど低下し, 再分布度が低くなるとしている. 奥位らも同様の成績を示した. 津田らはWRを検討することにより50%以下の冠狭窄例の判定も可能なことを示唆したが, さらに多症例についての検討が必要であろう. なおWRは運動負荷時の心拍数に最も良い相関を示すとしたが, この点に関しても異論がない訳ではなくむしろpressure rate productとの相関が良いという意見もある. 血圧の影響が症例により異なる可能性があり, 一律に論ずることは無理かもしれない. |