Japanese
Title典型的胸痛発作を示さなかった高齢者心筋梗塞の一症例 - 心筋シンチグラムによる経過観察 -
Subtitleノート
Authors林田孝平*, 西村恒彦*, 植原敏勇*, 小塚隆弘*, 住吉徹哉**, 斎藤宗靖**, 平盛勝彦**, 由谷親夫***
Authors(kana)
Organization*国立循環器病センター放射線診療部, **心臓内科, ***病理
Journal核医学
Volume22
Number10
Page1563-1567
Year/Month1985/10
Article報告
Publisher日本核医学会
Abstract「I. はじめに」 心筋梗塞の診断には, 心電図に加えて, Tl-201 (タリウム) による心筋シンチグラフィが汎用されている. 心筋シンチグラフィでは, 梗塞巣へ, タリウムが取り込まれないことを利用し, 灌流欠損の拡がりで, 心筋梗塞の部位, 大きさを視覚的に判定する. しかし心筋シンチグラフィでは梗塞巣を灌流欠損として検出できない場合がある. 例として心内膜下梗塞, 散布状梗塞では, 剖検にて明らかな梗塞巣が認められるものの心筋シンチグラフィでは灌流欠損を判定できないことがある. 今回, 心電図では心筋梗塞が疑われたが, 典型的な胸痛発作がなく, また心筋シンチグラムにても明らかな灌流欠損を認めなかった症例を経験した. 剖検にて, 広範囲な心内膜下梗塞であった. 本症例は, 心筋シンチグラムにより梗塞と診断する上で, 興味ある所見を呈したので報告する. 「II. 症例」 74歳 男性 主訴 : 胸痛発作 現病歴 : 昭和54年4月より動悸, 息切れの症状が出現し, うっ血性心不全の診断で強心剤, 利尿剤の投与をうけ外来にて経過観察中であった.
Practice臨床医学:一般
KeywordsMyocardial infarction, Chest pain, Thallium scintigraphy

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