Abstract | (201-204) Ca代謝のセッションは, 活性型ビタミンDのラジオアッセイに関する演題1題と, 腸管Ca吸収率測定3題である. 活性型ビタミンD (1.25(OH)2D3) の測定は, Ca代謝異常の臨床に欠くことのできないものであるが, 精度・再現性に問題が多く, その改良法が待たれていたものである. 今回Clin Elatのミニカラム抽出と, D欠チック血清の脂質抽出物lipiosolの使用により感度, 精度の著しく改善された方法が報告された (京大・山田) . 使用血清0.5mlと微量化されたことと合まって, きわめて実用的な測定法が出現したものといえる. 次に, 微量の47Caとヒューマン・カウンターによる腸管Ca吸収測定法によって, 正常なおよび骨粗鬆症患者についての, 1.25(OH)2D3および1α(OH)D3剤経口投与による腸管の反応性は, 前者は後者の1/2量で, 血中1.25(OH)2D3濃度は低いままでも, 同等の効果を有することが報告された (京大. 滋野) . 腎不全透析患者は, 正常者より腸管Ca吸収率は低く, それは, さらに血中1.25(OH)2D3濃度より期待されるものより低値であることより, 透析患者の腸管は, 1.25(OH)2D3に対するprimaryの反応性の欠除があり, それが腎性骨異栄養症の病態に関与していることが推察された (京大, 日野) . ヒューマン・カウンターのごとき大型の機器を要せずに, シンチスキャナーをアームカウンターとして使用して, 腸管Ca吸収率を測定する方法が紹介された (和医大・鳥住) . これは簡便, かつ安価であり, この方法の確立によって, 腸管Ca吸収測定が広く普及することが, 大いに期待されるものであり, さらに今後の発展が期待されるものである. |