Authors | 山下俊一*, 和泉元衛*, 森田茂樹*, 平湯秀司*, 田辺徹*, 佐藤賢士*, 森本勲夫*, 岡本純明*, 長瀧重信* |
Abstract | 「I. はじめに」サイログロブリン (以下Tg) は分子量約66万の甲状腺由来の糖蛋白で甲状腺可溶蛋白の60〜80%を占める. 甲状腺内のTgは甲状腺ホルモンの合成, 貯蔵, 分泌に際し重要な役割を演じている. 1967年Roitt & TorrigianiらによってTgのradioimmunoassay (RIA) が確立されて以来, 甲状腺内のみならず正常人血清中にもTgが存在し, 同時に各種甲状腺疾患で血中Tg濃度が上昇することが報告されている. さらに近年になり術後甲状腺癌のtumor markerとしてTgが利用されつつある. 今回著者らは栄研Tg RIAキットを用いその基礎的検討を行い臨床応用への有用性を認めたのでその結果を報告する. 「II. キットの内容および操作方法」本キットには次のような試薬が含まれている. 1) サイログロブリン (Tg) 標準液 (0, 10, 20, 40, 80, 160, 320 ng/ml) |