Japanese
Title座長のまとめ K. 消化器 (肝・胆道以外)
Subtitle第21回 日本核医学会総会座長まとめ
Authors三橋英夫
Authors(kana)
Organization
Journal核医学
Volume19
Number4
Page581-581
Year/Month1982/5
Article報告
Publisher日本核医学会
Abstract(1207 - 2211) 膵イメージ核種として, 75Se-selenonethionine以外にない現在, 短半減期で, より膵に親和性のある核種の開発が切に望まれる. 膵の形態診断として, エコー, CTなどが臨床的に評価されている現在, RIには機能面での診断に期待が持たれている. 松本ら (筑波大) は膵癌26例の総合画像診断能は膵シンチグラム22/25 (88%), US 20/23 (87%), CT 12/15 (80%) と述べたが膵シンチグラムのfalse negativeも3/25 (12%) にみられている. 三本ら (横浜市民) は膵シンチグラム上の膵出現程度と尿中PABA排泄率および血中エラスターゼIとの関係を述べ, 出現低下とともにPABA排泄率が低下し, 血中エラスターゼI値も低下すると述べた. エラスターゼIのRIAに関しては2203, 2714席にも発表があり, 急性膵炎や膵頭部癌の比較的早期例で上昇することから, 膵炎の経過観察や膵癌のスクリニングテストとして今後使用されるものと思われる. 国安ら (帝京大) は膵シンチグラムの際, 肝胆道スキャンを併用することにより上部消化管の障害陰影が除去されるとともに胆道系の病変もチェックできるとした. 市川ら (大垣市民) は各種画像診断の中での膵シンチグラムの意義について述べ, エコー, CTなどと比べ質的診断法ではないがこれらと併用することにより, 形態と機能を把握できる有用な検査とした. 三橋ら (旭川医大) はPSテストを用いて, 膵シンチグラムと膵機能の関係をみたが正常例と高度機能障害例で一致をみた. 現在の膵シンチグラムの意義は正常膵であることの確認とある程度の機能評価が可能であることとした.
Practice臨床医学:一般
Keywords