Authors | 福永仁夫*, 中野善久*, 森田陸司*, 滋野長平*, 百々義廣*, 播岡敏雄*, 土光茂治*, 山本逸雄*, 藤田透*, 鳥塚莞爾*, 井上章**, 谷村弘**, 川村寿一*** |
Abstract | 「I. はじめに」従来, 副腎は, 非侵襲的な方法で描出するのが困難な臓器であったが, computed tomography (CT), ultrasonographyやヨード・コレステロールによる副腎シンチグラフィなどの検査法が出現して以来, 病的副腎の描出が容易になった. 今回, われわれは, 副腎疾患患者の副腎を評価するために, CTと副腎シンチグラフィを施行し, 病的副腎の局在部位について, 両診断法の比較検討を行なった. 「II. 対象および方法」本態性高血圧症3例, 原発性アルドステロン症1例(腺腫1例), クッシング症候群3例(腺腫2例, 過形成で下垂体照射後1例), 褐色細胞腫2例および後腹膜腫瘍1例の計10例を対象に用いた. これらの症例のうち, 症例1〜9は, 血中cortisol, renin活性, aldosterone, 尿中17OHCS, 17KS, catecholamineの定量より, 臨床診断がなされた. |