Abstract | 「はじめに」甲状腺ホルモンの測定法としてradioimmunoassay(RIA)法が導入され, thyroxine(T4)や3, 5, 3' triiodothyronine(T3)の測定法としてRIA法が現在広く用いられている. もう1つのthyronineである3, 3', 5' triiodothyronine(rT3)は従来生物活性がないことより, あまり注目されていなかったが, ChopraらによりrT3の測定法としてRIA法が導入され, 血清中のrT3値が各種病態において変動することが報告されて以来, その生理的病態生理的意義について検討が加えられている. 著者もrT3のRIA法の開発をこころみ, 感度良好なRIA法を確立し, 各種疾患における血清rT3値の変動を観察したので報告する. 「実験材料および方法」1)L-3, 3', 5' triiodothyronine(rT3)L-3, 3' diiodothyronine(T2)は西ドイツHenning社製のものを, L-T4, L-T3, L-tertraiodoacetic acid(tet-rac), L-triiodoacetic acid(triac), L-3, 5, T2, L-diiodotyrosine(DIT), L-monoiodotyrosine(MIT)および牛血清アルブミン(BSA)はSigma社製のものを使用し, 8-anilino-1-naphthalene sulfonic acid(ANS)はEastman Kodak社製のものを用いた. |