Abstract | 「I. 緒言」1971年Subramanianらによって開発された99mTc-Tripolyphosphateは当時Bone seeking agentとして, 画期的な優れたものであったが, その後, より安定性が高く, 血中消失が速く, しかも骨集積性の高い, 放射性化合物を得るべく, 種々のリン化合物の開発と臨床的検討がなされてきた. 99mTc-EHDPや99mTc-Pyrophosphateはこれらの点で優れかつ, 現在最も広く骨シンチグラム用剤として使用されている製剤であるが, 1973年Subramanianらによって開発された99mTc Methylene diphosphonate(MDP)は, これらを凌ぐ製剤であると報告されている. 今回われわれは99mTc-MDPの使用の機会を得, 従来より使用されてきた99mTc-リン化合物との比較を基礎的, 臨床的な面より行ない評価した成績を報告する. 「II. 対象および方法」使用したリン化合物はそれぞれキット化されたMDP(科研化学社製), Polyphosphate(ダイナボット社製), Pyrophosphate(ダイナボット社製), EHDP(ダイナボット社製)に99mMo-99mTcジェネレータより溶出した99mTcO4を加えて標識し, その品質の安定性および純度を薄層クロマトグラフィーおよび電気泳動にて検討した. |