Abstract | 「1. はじめに」診療時の術者の放射線被曝はより少ないことを必要とする. われわれは99mTcを使用した核医学検査時に術者が被曝した線量を実測し, 軽減対策を報告した. 今回はさらに99mTcをバイアルと注射器で扱ったさいの手指の被曝軽減対策について報告する. このような手指の被曝については他に報告もあるが, 森, ClyatonおよびNeilの結果と比較検討も行なった.「2. 手指の被曝線量測定方法」今回, 使用した線量計は熱螢光線量計 (TLD-1200型 : 検出体の素子は薄い円板型で大きさが5mmφ×0. 5mm, MSO-D型と呼ぶ) であった. 素子は数が40個, 相互の感度のバラツキが±12% (くり返し使用のバラツキ±5%) , よみ値は基準線量計 (ヴィクトリン線量計) の値に校正して表示した (山本と同じ方法) . 素子は表面の汚染と可視光線の刺激を考慮して薄い黒紙に包んで扱った. 線量測定の条件 : A) 脳と肝の検査で線源を調整し, バイアルと注射器を扱った時で1回の検査は患者が11名, 所要時間が2時間そして線源が90 mCi準備されてこのうち合計55 mCiを患者に使用した. |