Japanese
Title111In-DTPAによる脳槽シンチグラフィー
Subtitle使用経験
Authors飯尾篤*, 森田陸司**, 半田譲二***, 藤田透**, 鳥塚莞爾*
Authors(kana)
Organization*京都大学医学部放射線科, **京都大学医学部中央放射線部, ***京都大学医学部脳神経外科
Journal核医学
Volume14
Number4
Page539-550
Year/Month1977/8
Article報告
Publisher日本核医学会
Abstract「緒言」脳脊髄液 (CSF) の動態の解明は正常人においても, 脳神経疾患者の診断治療上の見地からも大きな関心が寄せられていた. 近年の放射性医薬品の開発および放射能の分布の映像化装置の進歩によって, 生体のCSFの生理的な流れや分布に影響を及ぼすことなく, その動態の検索をほとんど侵襲を伴わず日常的に実施することが可能となり, 種々の中枢神経疾患, 特に水頭症のより詳細な病態生理の観察が容易となった. 従来, 老人性痴呆または脳動脈硬化症と考えられて家庭や老人施設で医学的にも半ば放置されて一生を送っていた者の内, 側脳室から心房または腹腔内へのシャントを造設することにより, 劇的に症状の改善する例が報告され注目を浴びている. 正常圧水頭症 (N.P.H.) と呼ばれるこのような疾患の診断に経時的脳槽シンチグラフィーが有用であることが明らかとなった. 1962年 Rieselbach等は131I-Rose Bengalまたは198Au-コロイドを初めて生体のクモ膜下腔に投与してスキャニングを試みたが, コロイド物質は腰椎穿刺によりクモ膜下腔に入って上行し脳槽部に達した後, そこに停滞してそれ以上CSFの流れに乗っては動かないので, 脳槽シンチグラフィーには不適当である.
Practice臨床医学:一般
Keywords

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